
スポーツではダッシュやジャンプなど、瞬発力が試合の勝敗に大きく関わってきます。身体能力の向上やパワーを出し切る時、瞬発力を働かせるには咬み合わせがとても重要です。また、歯並びをよくすると噛み合わせがよくなるため、左右のバランスが整う効果も期待できます。
さらに、噛みあわせが悪いと咀嚼が十分に行えず、消化不良を起こしやすくなります。歯並びを改善することで噛む力が強くなるため、食べ物の咀嚼もしやすくなります。結果的に食事の消化がよくなり、効率よく栄養補給ができるようになるでしょう。スポーツ選手にとって食事は基本中の基本、噛む力を改善することは栄養摂取にも効果を発揮します。
当院では歯列矯正を通して、スポーツのパフォーマンスをより良くするお手伝いをいたします。
矯正で
運動パフォーマンスを
向上させる
しっかり噛み締められると筋力向上が期待できる

歯と歯を合わせて食べ物を砕いたり、つぶしたりする「噛む」という行為。人は食べるときだけでなく、物を持ち上げて動かすときや、走るときなどにも、「噛む」ことを無意識に行ってます。この「噛む力」と「身体能力」との間には、密接な関係があります。
しっかり歯を食いしばることによって、スポーツ時のパフォーマンスは飛躍的にアップするものなのです。重いものを持ち上げるときに力を入れると、口のまわりに自然と力が入った経験があるという方も多いのではないでしょうか?
全ての人が必ず歯を食いしばっているわけではありませんが、例えば陸上の100メートル走では、スタートダッシュの時に歯をグッと噛むと、噛まない時よりもいいタイムが出ることがあるといわれています。
ドッジボールで球を投げるとき、野球でバッドを振るとき、サッカーでシュートを決めるとき、バレーボールでスパイクを決めるときなど、様々な場面で力を発揮する時に人は歯を食いしばっています。
まず、普通の状態で前屈運動(立位体前屈)をしてみてください。どこまで手が届くでしょうか?
つぎに割り箸を噛んだ状態で同じように前屈運動をしてみてください。すると、先ほどより手の位置が下に行ったのではないでしょうか? 割り箸を噛むことで噛み合わせが本来の位置に近くなり、左右のバランスが取れてより前屈できるようになったのです。割り箸ではなく、ティッシュ一枚でも変化はおきます。ティッシュくらいの薄いものを噛んだだけでも変化するくらい、かみ合わせをほんの少し改善するだけで身体能力が向上するのです。
上下の歯を噛み締めると、脳の「運動野」という箇所が活性化し、体を支えて動かす「骨格筋」に影響を与え、筋力がアップするといわれています。そのためしっかりと噛める歯並びに整っていれば、強く歯を噛み締めることで、握力や背筋力など体の収縮する筋肉を増大し、パフォーマンス向上に繋がるのです。
上の歯と下の歯が合わさるとき、「噛んだよ!」という情報が脳の「運動野」という場所に伝達されます。 すると、脳はその情報を受けて刺激され、身体を動かす「骨格筋」などの反応や動きに影響を与えます。
ある実験では、ガムを噛んだあとに、「膝関節」の筋力を測定したところ、 ガムを噛まなかったときに比べて約8%も筋力がアップしていました。このことからも「噛む」ことは、筋力アップにつながり、 結果として質の高いプレーを生み出す可能性があるといえます。
歯は歯根膜というクッションのような器官にめりこんでおり、噛むと30ミクロン沈み込みます。その圧力で、歯根膜にある血管が圧縮され、ポンプのように血液を脳に送り込むのです。日本顎咬合学会によると、1回噛むごとに3.5mlの血液が脳に送り込まれるとされています。噛むことで脳への血管に圧力が加わり、血液が流入するのです。つまり噛むたびにポンプ効果によって脳に血液がどんどん流入していくのです。その結果、反射神経・記憶力・判断力・集中力が高まる効果があると言われています。
噛み合わせの接触面が大きいほどパフォーマンスが向上する

噛み合わせの接触面が大きいほど、バランスが取りやすくなるといわれています。
身体のバランスの優劣は、スポーツのパフォーマンスに多大な影響をおよぼします。
バランスが崩れると重心が偏り、身体が左右にふらつきやすくなるので、無駄なエネルギーの消耗が増えてしまうのです。
身体バランスは「噛む力」が豊富に備わっていると安定します。身体バランスはスポーツにおいて最も重要な要素の1つで、「身体バランスの悪い選手は決して一定のレベル以上は成長しない」ともいわれます。
歯を軽く噛み締めた状態と口を開けた状態で身体バランスに違いがあるかを調べたところ、軽く噛んだ状態のほうが、明らかに身体バランスが安定することがわかりました。また、噛み合わせが合っているか、ずれているかという条件をつけて調べてみると、噛み合わせがずれている状態ではバランスが崩れることもわかりました。
また、スポーツのパフォーマンスにおいて大切な役割を果たす「噛む力」を発揮するためには、奥歯をしっかり噛むことが重要です。しかし歯並びが悪いと、噛みあわせがうまくいかず、噛む力を思うように発揮できません。
さらに、上の歯と下の歯で広い接触面積を持っている場合と比べて,狭い接触面積,すなわち歯が欠けているなどで噛み合わせが少ない場合は,重心動揺は大きくなるということがわかっています。前歯だけで噛み合わせて奥歯が噛み合っていない状態をつくると,目を開けていても体の揺れは大きくなるということがわかります。実際問題としてスポーツ選手を見ていても,臼歯部の咬合が失われた選手はパフォーマンスの低下につながるとされています。逆に、矯正をして噛む面積が多くなり、ゴルフのスコアが大幅に上がったという人もいるようです。
しっかり噛んで必要な栄養素を美味しく摂れる

アスリートにはバランスの良い食事はもちろん、パフォーマンスを向上させる栄養素の摂取も重要です。歯列矯正により歯並びや噛み合わせを整えていれば、噛み応えのあるような食事でもしっかり噛むことができ、必要な栄養素を美味しく、かつ効率的に摂れます。口の中にトラブルがあれば、食事を摂るのも億劫になってしまうため、口の中を常に健康な状態に保っておくことも重要です。
歯列不正で出っ張った歯の衝突によるケガ防止

口元の衝突による歯のケガ防止のためにも役立ちます。接触の多いスポーツの場合、仮に口元に何かがぶつかっても、歯列矯正で整えられたきれいな歯並びであれば、歯列全体で衝撃を受け止められるからです。しかし出っ歯(上顎前突)のような場合だと、前歯だけに強い衝撃を受けてしまうため、歯の脱臼や破折などを起こしやすくなります。そのため歯列矯正は、スポーツによって歯を失うリスクを軽減するためにも効果を発揮します。
スポーツ用マウスガードで
運動パフォーマンス向上を実現

ドイツ紙『BILD』がシュツットガルトに所属するサッカー選手、遠藤航選手に直撃。同記事のタイトル「マウスピースは自分を強くしてくれた」にも取り上げられており、ソフトボールの金メダリスト上野由岐子選手もマウスピースの効果について次のようにお話しされています。この他にもメジャーリーガー大谷翔平選手もインビザライン治療をされていることを公言されています。
「もちろん歯を守りたいというのがあって…シュツットガルトに来た時、僕は歯列矯正をしていた。それ(矯正具)を外した後に、歯科医から運動時にマウスピースを装着したほうがいいと薦められた。これでパフォーマンスが向上し、筋肉や一連の動作のコントロールが強化されるからと。実際、自分でも試してみて、満足している」
ドイツ紙『BILD』 サッカーワールドカップ日本代表 遠藤航選手
パフォーマンスを向上すること,私は特にマウスガードを使って,口,顎を安定させることによって,「ああ,こんなにも変わってくるのだ」と感じたりもしました。しかしパフォーマンス向上だけではなくて,口周りのケガによる不安,無知というところもすごく感じましたし,またむし歯による痛みは,痛み止めの薬を飲まないと我慢できない。打撲でちょっと痛いとか,肩が痛いぐらいだったら我慢できるのに,歯が痛いとこんなに我慢できないのだということも感じます。
「マウスガード=ボクシング」みたいな,殴り合いをして直接顔にコンタクトがあるスポーツで使用するものだという先入観があったのですが,歯をケガしたことでこんなに薄いマウスガードもあるということを知り,正直驚きました。私はボールを投げる際にどうしても歯を食いしばっていて,いつも試合後に歯と唇が当たって,唇がボロボロになっていました。それがマウスガードをすることによって唇も保護されました。試合後のマウスガードも酷使することによりガサガサにすり減っていて,「ああ,こんなに食いしばって投げていたんだな,こんなに歯に負担がかかっていたんだな」ということも知ることができて,すごくよかったなと思っています。
マウスガードをつけることによって一番感じたのは,やはり歯を食いしばることによって顎を安定させてボールを投げていることですね。いままではそれを唇だったり,歯だったり,顎だったりというところで筋力を使ってぐっと食いしばっていたものを,マウスガードによってより楽な力で,顎を固定させることができる。そうすることによってその力をほかのところに分散することができますし,また意識して食いしばっているわけではなくて,ボールを投げるときに無意識に食いしばっている,その食いしばり方がより楽な力で顎を安定させて,またパフォーマンスにつなげることができると思っています。いままではそれほど気にしていなかったのですが,マウスガードに出会うことによって,「ああ,こんなに楽に,なおかつ今まで私の場合は唇やいろいろなことも気にしながらやっていたことが,すべて解消されて,もっとプレーに集中することができる。もっとボールを,1球を投げるコントロールや指先を意識することができるようになったのではないか」と思います。バッターは打つ瞬間にぐっと食いしばる,そのときの力の出方がやはり違ってきて,マウスガードをつけたほうがボールは飛ぶような気がします。どのくらい関係しているかは正直わからないのですが,そういったプレーをする中で心の支えになったり,気持ちにも余裕ができたりする。それがパフォーマンスの向上にもつながってくるのかなと思います。
やっぱりアスリートにとって歯がどれだけ大事なのか,正直認識はすごく低いと思うのです。どうしても歯を矯正することよりも,筋肉をもっとつけたいとか,もっと痛いところをなくしたいとか,もっといいフォームで走りたい,いいフォームでボールを投げたい,いろいろなところに興味を持ってしまいます。自分の体の一部として,手とか足とかだけではなくて,歯を大事にすることでこういうパフォーマンスが上がるということや,歯を矯正することでこれだけ力が入るようになり,これだけバランスが安定してくるということも発信していくことで,アスリートも歯に対する知識,意識がどんどん変わってくるのではないかと思います。
ソフトボール金メダリスト 上野由岐子選手
スポーツ用マウスガード
歯科医院で作るスポーツマウスガードは、完全オーダーメイドです。そのため、適合も噛み合わせもぴったりフィットし、お口や顎を保護し、しっかりと食いしばることが可能です。市販のものは、お口とのフィットが甘いので、「ずれたり」、「外れたり」することが多く見受けられます。これでは発音がしにくいばかりか、いざというときにしっかりと機能しなくなります。口や顎を守るという安全面、パフォーマンスの向上という面でも歯科医院でオーダーメイドのスポーツマウスピースを選ばれることをおすすめします。
スポーツ用マウスピース
(マウスガード)
¥50,000-(税込)
※検査費、作製費込みのご料金です。
ご予約はWEBもしくはお電話にて承ります。03-6822-409310:00-13:30/14:30-20:00
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